事務局の宇佐見です。
このWEBサイトをオープンして1ヶ月が過ぎました。現在色々な方の意見をいただき、もう少しメッセージを増やす形でWEBデザイン全体をバージョンアップしようと考えています。
また「仕事体験」を引き受けてくださる場所も少しずつではありますが増えてきました。色んな場所で色んなお話を聞かせていただき、色んな質問を投げかけていただくこと。これが「仕事の学校」の血となり、肉となっている。毎日そんなことを感じています。
そんな「仕事」や「仕事を体験すること」について考えている際に、ふと思い出したのが自分が幼少の頃に父に見せてもらった「てんびんの詩(うた)」という作品。もう一度何かを学べるのではと思い、先日見返してみることにしました。
近江商人の行商についての物語として、おそらくこれを読まれている高校生よりも、彼、彼女たちのご両親、もしくは先生方の方が詳しいかもしれません。つい十数年前までは、多くの企業が研修教材として使ったといわれています。
主人公である近藤大作が小学校の卒業式の日に父親から鍋蓋(なべぶた)を渡されるところからストーリーは始まります。「お前、明日からそのなべぶたを売ってみい」と父はいい、その覚悟がなく、なあなあとこなそうとする大作に対して母は「それが商い(あきない)をする姿勢ですか!」と声を張る。
どこにでもある、何の変哲もないなべのふた。売れるわけもありません。売れないなべぶたを、ただ毎日天秤(てんびん)棒に乗せ、それを担いで歩く大作。色んな失敗や経験を重ねながら「商いとは一体どういうことなのか?」を自ら学び、成長していきます。
今回の「仕事の学校」におけるヒントもたくさんあったこの「てんびんの詩」。小学生のとき、これを見終えて人目をはばからず泣いてしまったことは鮮明に覚えています。
昨日も大学生たちに見せたところ、「涙が出ちゃいました」「いい話ですね~感動しました」と異口同音に感想を述べてもらえました。
いつ、どんなとき、誰が見てもすばらしい作品であると思っている、この「てんびんの詩」。ぜひ「仕事の学校」の期間中のフリーの時間にでも、高校生と一緒に見ることができたらいいな~と思っています。
(有)日本映像企画 てんびんの詩 : WEBサイトより