みんな、いい顔をしている

今日は、振り返り、ゲストの講演、流しソーメンと盛りだくさんの内容でした。

まず、昨日の仕事体験の振り返りでは、班ごとに確認してきたことを共有し、各班ごとに5分間の発表、5分間の質疑応答を行いました。発表内容、やりとりから、参加者の仕事に対する意識の変化が読みとれました。また、意識だけでなく、人に思いを伝える力、話し合う力もついてきたように思われました。

発表の中で議論が白熱したシーンがありました。
「現実的には、仕事には、日向の仕事と日陰の仕事がある。絵を描くことで例えていうと、
 日向の仕事は、自由に絵を描いている。日陰の仕事は塗り絵をしている。」という発表がありました。

それに対して、ある参加者が、
「そんなことはない。塗り絵かもしれないけど、その人たちだってどんな色をどのように塗るかは、自分たちで一生懸命考えている。現場でいろいろ工夫している。日向、日陰のように仕事を分けるのはおかしい!」と反論しました。

その二人は同じ職場で仕事体験をしていました。このような議論を真剣にできるようになったのも、成長の証です。
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次に、大葉ナナコさんの講演がありました。

大葉さんは、ご自身の出産体験や、出産に関する情報の少なさをきっかけとして「クレーマーよりクリエイター」を信条に、バースコーディネーターという仕事をつくられました。
まさに、昨日の講師の西村さんの「自分の仕事をつくる」を体現されている方でした。
ビデオで出産のシーンを見た時は、参加者たちも本当に心が揺れたようで「赤ちゃんはいらないと思ってたけど、産みたくなったなぁ」と話している子もいました。
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昼食は流しソーメン。
ソーメンだけでなく、セミナーガーデンの東海林さんが作ってくださったおにぎり、揚げ物もいただきました。太陽の下、汗を流しながら、みんなでわいわい食べ、とても楽しい時間でした。
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昼食後、「2050年のわたしと社会、2012年のわたしと社会」、「わたしにとって仕事とは何か?」をテーマに考え、ワークシートに自分の考えを書き、参加者同士でシェアしました。
「わたしにとって仕事とは何か?」では、開始前に今まで書いたすべてのワークシートが返却され、
この5日間で自分たちが書いた量に驚いた参加者がたくさんいました。
この時間では、90分間もずっと「わたしにとって仕事とは何か?何のために仕事をするのか」をテーマに書き続けましたが、終わってみると「あっという間に90分が過ぎた。」「時間が足りない。」「こんなに集中できたの初めて」という声があがっていました。
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そして夕食後は、「わたしの変化」について。いよいよこの仕事の学校での振り返りです。
この5日間で「変わったこと、気がついたこと」「変わらないこと、わからなかったこと」をそれぞれ15分間ずつ書きます。そして次に20分間の時間を使い、「今のわたし」というテーマで、また書きます。
参加者も書くことにすっかり慣れたようです。
それもそのはず、この日は、なんと延べ3時間近くも書いていました。
その分、じっくり考えていたとも言えます。
参加者は仕事の学校を通じて、正解のない問いに対して回答を考え、そして書くことが習慣づいてきたようです。
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今日一日を通して、とにもかくにも心に残ったのは、みんなの顔です。
初日の開校式で、「1.1」の話がありました。
一人が普通に物事をこなす時の力を「1.0」とした時に、ちょっと踏ん張ったときを「1.1」とします。
それを続けていく、ずっと掛け算していくと、1.1×1.1×1.1×1.1…と、とても大きな数になるというものです。「わたしの変化」の間、そこには確かに「1.1」の積み重ねの顔がありました。

そして、もうひとつ。ずっとカメラを避けてきたあいつが、初めて自分から写りにきたことがとても嬉しかったです。めっちゃいい顔してたよ。

最後にブログをご覧になっている保護者の方へ、お願いがあります。
子どもたちに、計15個のプログラムすべてについて話を聞かせてもらってください。
とても時間がかかることかもしれません。しかし、子どもたちを見ていると、彼ら彼女らがどのプログラムにも忘れることのできない思いを持っているように思うからです。

明日はとうとう、閉校日です。
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(大学生スタッフ・元)

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